Koichi Mitsuoka

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東京の下宿先から愛知の実家まで徒歩で帰る。


2週間かかった。
コンビニで地図を買い足しながら歩き、夜はその辺の駐車場で雑魚寝した。


2週間ずっと知らない道を歩いていたが、実家へと帰る旅なので、ある一歩を境に
自分の知っている地元の道に切り替わる一歩があった。
深夜2時ごろにその一歩を踏んだ瞬間に、これまで歩いてきた道のりが一気に思い出され、
東京と愛知が地続きでつながっているという当たり前の事を、頭ではなく身体が実感した。
皆当然に知っている事をちょっと見方をずらすだけでこんなに変わるのかと思った。
当時、何が自分にとってのアートになるのか見当もついていない時にヒントを得た様な体験だった。



その旅で買った食べ物や飲み物のパッケージやレシート、出会った人たちや風景の写真
拾ったガラクタなどを貼り付けたスクラップブックを制作した。