2020年1月。ついに工事が始まった。
それと同時に地域のホームレスのおじさん達は、
自分で作った家を自分で分解し、手作業で引越しをしていた。
「どこまで引っ越すんですか?」
と聞いたら、
「まあ工事が被んないどっかまでだな!」
と、こんなことはまぁよくある!って雰囲気で言ってて、それが何かいいなと思った。
そこでTAMA ART CENTERも、引越しをさせようと思いついた。
単管をバラして、手作業で何往復も運んだ。
道中、打ち捨てられたホームレスのお家のかけらや、去年の台風で流されてきたゴミや木も一緒に運んだ。
去年、TAMA ART CENTERを作った時は、背の高いヨシが目隠しになってくれて、
日中も作業ができたのだが、工事で全て刈り取られてしまい、日が沈んでから作業を始めるようにした。
暗いので最初は怖かったのだが、夜の多摩川のキレイさも知ることができた。
そして東京の千代田区にある3331で行われた展覧会で、再び、あっちとこっちを繋げた。
TAMA ART CENTERでは引越記念展「どっか」という企画展を同時開催した。