Koichi Mitsuoka

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とにかく気になってしょうがなかった。
公園の炊き出しを待つ数百人の列。崩れかけた手作りの家。袋いっぱいにはいった缶の山のギラつき。
生きるために缶を拾うという行為のストレートさ。見た目は汚いけど強くてうつくしい。
実際にはもちろんそんな単純ではない。
肯定したいのとも違う。そんなことできる立場じゃない。あそこにいるのは「ホームレス達」では
なく外で生きるおじさんの人生が一人ずつあるだけだ。
でも、でもなんとかどうにかして、触れたい。
そんなときに出会った台車だった。
毎週炊き出しにきているあのおじさんのものだとすぐに分かった。
もちろんおじさんは僕の事は知らない。
これはただのおせっかいだ。

この作品は、警察に撤去されそうになっていたおじさんの壊れた台車をレンタカーで運び出し
新しい台車につくりなおして持ち主に返そうとした、という自己の体験を元にしたものだ。









豊田市美術館・市民ギャラリー展示 2014 06